日本自動車輸入組合から、3月の輸入車新車登録台数速報が発表されています。
国内の新車販売は、軽自動車が2桁の落ち込みとなっていることをはじめ、登録車も販売を落としています。
輸入車は、比較的健闘しているものの前年比で約7%ダウンとなりました。
メーカーごとに見てみると好調なのは昨年対比で
BMW 107.8%
MINI 110%
ボルボ 108.5%
Jeep 107.5%
プジョー 131.4%
ジャガー242%
アバルト 111.7%
などです。
ほぼいつもの顔ぶれですが、プジョーは新型エンジン・ミッションを搭載した208や2008が売れているのでしょう。3割以上販売を伸ばしています。
気になるのは主力車種A4を刷新したアウディの販売。新車効果はこれから出るのだと思いますが、3月時点では前年割れとなっています。
国内の3月の自動車販売は、昨年に比べて1割程度減っています。
自販連データで国産車も見てみると、レクサスが140.3%と大幅伸長。一方好調と伝えられるスバルは65.1%、マツダは74.8%となっています。
昨今は新型車の新車効果が短くなっているのでしょう。今年に入って新型車がないメーカーの販売は厳しいものと思われます。
レクサスの好調は、RXやNXなどのSUVの好調が寄与しているのでしょう。
レクサス国内展開が10年を超え、スピンドルグリルを採用してから、ブランドイメージが高まっているようです。
国内販売台数4割を超え、勢いが止まらなかった軽自動車の販売が鈍化しています。
特にダイハツの落ち込みが激しい。
クルマに趣味性や付加価値を求めない軽自動車は、なるべく安く買って壊れるまで使うということ。最近はスペースを追及し、走行性能を置き去りにしてきました。技術の進化で性能に改善の余地はありますが、サイズは決められた軽自動車はスペースの拡大が限界があります。
ちょっと元気がない新車販売ですが、伸びているブランドは伸びています。
クルマ単体でクルマの楽しさを伝えたり、ブランドを高めることに限界があるように思います。昨今の「費用対効果」をすぐ求める風潮から、モータースポーツは定着することはありませんでした。販売現場は売ることばかりで、クルマを楽しむ余裕がありません。
いいクルマは何がいいのか?好きなクルマを持つ喜びを伝えるのに、今の自動車文化でいいはずがありません。
今さら、高性能だけで売れる時代ではありません。自動運転や通信機能搭載などを、優れたデザインでパッケージして、クルマをカッコいいもの、憧れのものにしてほしいと思います。クルマには、まだまだ人々を魅了するパワーがあると信じています。