2016年がスタートしました。
日本における正月のクルマネタと言えば、しめ縄でしょうか?
最近街中ですっかり見かけなくなりました。
理由は諸説ありますが、①クルマが特別なものでなくなった②流線形のボディデザインやグリルレスなどにより似合わない などがあげられています。
確かに一理ありますが、何だかピントきません。
やはりおせち料理と一緒で、社会全体の風潮によるものが大きいように思います。
おせちは、正月は市場をはじめ小売店など、正月三が日は世間が休むので日持ちする料理を・・また主婦も三が日は休んでもらうということに始まりがあると聞いたことがあります。
最近は元旦から初売りをする店舗が多数あり、おせち料理さえ作らない家庭が多いと思います。
そんな風潮なので、クルマにしめ飾りを付けるということにはならないでしょう。
正月の特別感がなくなった ということのように思います。
言い換えると、社会に余裕がなくなった ということ。
けど、文化は引き継がないと途絶えてしまいます。
親族・姻族があつまり、みんなでおせち料理を食べる。この風景を次世代に見せておくことが大切です。けど、サービス業が主流の社会で、おせち料理をみんなでゆっくり食べるということも当たり前ではなくなりつつあります。
自動車業界でも、技術の継承が大きな課題となっていると聞きます。
メーカーでは、エンジンのポート研磨など、熟練の職人でないとできないことがある一方、そのような技術の需要は微小なため、取り組みが遅れていたり、ディーラーの整備でもテスターによる診断とユニット交換が主流となり、個々の分解整備などはマイナーな分野のようです。
自動運転や次世代エネルギーなど、今後の自動車は機械技術というよりも、ハイテク技術との組み合わせがキーとなります。今やカメラ・GPS・バッテリー・モーターなど、これまで技術を蓄積してきたエンジン・トランスミッション以外が大切。大きな過渡期に来ていると言えそうです。
とは言え、カメラや時計など、高級品はいつまで経っても機械です。
ハイテクと得意とする日本車と、伝統に裏打ちされた「走る・曲がる・止まる」性能を高め、また運転する愉しみを重要視する外国車。グローバル社会のなか、部品や技術の流動はますます進むと思います。
昨今起こっている事象のように、輸入車はより信頼性が高まり高機能に、日本車は基本性能を向上させて、国産・輸入車の垣根は低くなっていくものと思われます。
そうなってくると問われるのがブランドイメージ。
この分野は、やはり歴史と伝統があるインポートカーの得意分野と言えそうです。