JAIA日本自動車輸入組合から、早速2月の輸入車販売のデータが出ています。
全体としては、昨年比マイナス2.2%。微減となりました。
そんななか、好調なのがBMWグループ。BMWは昨対118%、MINIは107%です。
BMWはBMW史上初となるFFモデルの2ツアラーが好調のようです。国産のミニバンからの乗り換えも多く、新たな層に受けている模様。ミニバンといえばマツダが18年にも市場から撤退することが報じられています。主な理由はアメリカの側面衝突テストへの対応。輸入ミニバンはいざという時の安全性は、やはり一歩先を行っていると言えそうです。
この他、ボルボが123%、フィアットが131%、プジョーが128%となっています。
ボルボはディーゼルエンジンがフルラインナップされ、販売に寄与しています。フィアットは待望の5ドアモデル500Xが追加されているので、3割程度伸びるでしょう。プジョーは主力モデル208のエンジン・ミッション刷新が効いていると思われます。
ジャガーは何と昨対231%。DセグセダンXEが売れています。確かにカッコいいのでわからないでもありません。ベンツ・BMWに飽きたひとがアウディを買っていたと思いますが、アウディは少し若々しいので、ボルボにもいいセダンがないし・・という向きがジャガーXEを買っているのでしょう。今更クラウンやマークXでもないし・・という感じかな。
気になったのは、乗りに乗っていたベンツが、93%となっていること。メルセデス・ベンツ・ジャパンの生え抜き社長である上野金太郎さん著「メルセデス・ベンツはなぜ選ばれ続けるのか」という本を読み、しばらく快進撃は続くと思っていました。いわゆる”反動”というものでしょうか?
また、国産車は自販連から1月の数字がまとめられてます。
TOP10は、
1.プリウス
2.アクア
3.シエンタ
4.ノート
5.フィット
6.デミオ
7.ヴォクシー
8.セレナ
9.ヴェゼル
10.エクストレイル
ココから読み取れるのは、ミニバンブームの終焉です。オデッセイなど新しいモデルにも関わらず昨対44%。もはや完全にエコカーとSUVに潮目が変わっています。
年末に出た新型プリウスは好調ですが、先代モデルのデビュー時に比べると半分の受注状況。ちょっと飽きられた感が否めません。
ガソリンも下がってますし。
TOP10にはありませんが、スバルフォレスターも人気です。スバルは今、アメリカで大人気。水平対向エンジンとAWD技術を守り続けたことが、ブランドとなっているようです。確かにこのこだわりはすごいことです。ブランド戦略がいいわるいでなく、製品の本質が個性的かつ優位。アイサイトといい、スバルの快進撃は、真面目にやればテクニックがなくとも認められる事例として、とても素晴らしいことと共感しています。
国内の自動車販売は少し停滞気味ですが、まだまだ魅力的で付加価値のあるクルマが売れています。実用車の代名詞、軽自動車は売れ行き低迷中です。
ただの足になったら、なるべく安く買い、壊れたら買い替えるというサイクルになって当然。いいクルマは何がいいのか?少しでもクルマに興味を持ってもらうために、国産SUVでもいいので、個性的なクルマが街に増え、かっこいいじゃん、と思う機会が増えることが、自動車マーケットの活性化につながると思っています。