国産車は毎月車種ごとに販売台数が発表されていますが、輸入車はメーカー別のランキングが一般的。新聞などの報道でも、1位メルセデス・ベンツ 2位フォルクスワーゲンなどの記事をよく見ます。
19年1-6月の輸入車の車種別販売ランキングが雑誌にでていたので、ご紹介します。
1位 BMW MINIのミニ
2位 Mベンツ Cクラス
3位 VW ゴルフ
4位 VW ポロ
5位 BMW 3シリーズ
6位 ボルボ V40シリーズ
7位 Mベンツ Aクラス
8位 Mベンツ Eクラス
9位 ボルボ 60シリーズ
10位 Mベンツ GLC
以下BMX X1 VWティグアン BMX X2 アウディA3シリーズ BMW1シリーズ フィアット500 VWザ・ビートル BMW5シリーズ アウディA4シリーズが上位20車種。
MINIはクロスオーバーやクラブマンなど、VWゴルフベースのティグアンやトゥーランなどを単一車種でまとめているようなものなので、単独1位のための1位。実質500万円級のCクラスがトップとう理解でいいと思います。
VWゴルフはモデル末期でも3位(実質2位)。輸入車の代名詞的車種は、名実ともに輸入車代表として検討しています。
4位のポロも、現行からゴルフと共通のプラットフォームを使い初の3ナンバーに。ゴルフ4時代のサイズとなったため、ゴルフ7が大きいという方やダウンサイジング志向のユーザーを取り込んでいます。
5位のBMW3はBMWの基幹車種。モデルチェンジ前の時期を含みながらに健闘しています。
6位のボルボV40も2012年登場の末期車種。ロングセラーです。
7位のAクラスも先日モデルチェンジ。Hey!メルセデスでおなじみのコンパクトカー。
8位のEクラスはメルセデスの基幹車種。700~800万クラスでこの人気はさすがメルセデス。
9位はボルボ60シリーズ。中国ジーリーと一緒になりデザインが良くなりました。
10位はメルセデスGLC。CクラスのSUVですが、意外と売れています。
11位以下注目は、12位のティグアンはゴルフベースのSUVですが健闘、フィアット500は2007年デビューのオーバー10年選手。キュートなデザインは12年愛されています。
不思議なのは販売好調なジープがランク外なこと。ラングラーやレネゲードなど売れており、メーカー別では常に7位にランクインしているのですが・・・
人気のメルセデスやフォルクスワーゲンは、年間の国内販売6万台前後。鳴り物入りでデビューし、立派なショウルームでもてなすレクサスは5万台前後です。
少ないディーラー数やCM投下数などで見ても、人気の輸入車は健闘していると思います。
これはやはり歴史=ブランドイメージによるものと言えそうです。
世界のトヨタの高級ブランドでも、お膝元で苦戦する・・・
近い路線をマツダが追いかけようとしていますが、認知されて定着するまでには時間がかかりそうです。
このランキングから見えてくることは、
高級でカッコいいクルマ
キュートでかわいいクルマ
コンパクトで質の高いクルマ
が人気を集めています。
”高級でカッコいい系”はブランドイメージが大切、”キュートな車”は軽自動車以外少ない、”コンパクトで質の高いクルマ”のカテゴリーに、マツダやスバルが挑んでいますが、全体的には国産車の隙間を輸入車が埋めている構図。
ということは、キュートでかわいい小型車を出せば売れそうな気もしますが、MINIもフィアット500も歴史上の復刻車種・・・
ブランドイメージと歴史は密接に関係します。
今や自動車の開発は外部に委託や丸投げということもあるようですが、情報社会になればなるほど、歴史やイメージは大切なのかもしれません。
そのイメージに応える個性的で走りのいいクルマを作ることで、モジュール化白モノ化する自動車を、夢があり、感性を高めることができる工業製品として発展させてほしいと思います。
写真/文 イオ ケンタロウ (順位参照:ベストカー)