米フォードの日本撤退が大きく報じられました。
この件については、メーカーからの突然の発表だったこともあり、今後の対応について現時点では公式なアナウンスはされていません。
ですので、あくまで私見を記します。
今回のことは、アメリカメーカーのフォード・モーターが、日本マーケットから撤退するということです。
同時に日本法人のフォードジャパン撤退。イコール原則解散。
フォード車は今後国内から消えるという論調です。
撤退の理由、年間販売5000台が少ないということですが、輸入車はその規模のメーカーが多数あります。プジョーやルノーが同じく5000台規模、アルファロメオやシトロエンは年間2000台規模でやっています。果たして本当にやっていけない規模なのでしょうか?
大メーカーであるフォードとしては耐え難い台数だったはず。96年トーラスが流行った時期には、国内で20000台売れたこともあるようです。
最近は微増だったものの、少子高齢化の日本マーケットは伸びしろがないと判断されたのでしょう。
一方、日本自動車輸入組合(JAIA)の会長であるBMWジャパン社長は、日本は輸入車にとって成長のポテンシャルがあるマーケットとコメントしています。
国内マーケットは、軽自動車を含めた年間の自動車販売が約504万台。登録車(普通車)だと約315万台です。輸入車は全体で約29万台。うち5000台弱がフォード車でした。
BMWなどドイツ車は、日本マーケットに合わせて、ドアハンドルやアンテナを替えるなど、細やかな工夫を凝らしています。多くのアメリカ車はそのまま輸入。人気車エクスプローラーやマスタングは左ハンドルのまま。アメリカマーケット商品をそのまま受け入れてもらうことを基本としてきました。
また、5000台規模のメーカーで、フォード日本法人の人数は約290人。プジョー/シトロエンやルノーなどは30人程度でやっているそうです。
ただフォードの場合は、マツダとの提携もあり、メーカーと子会社両方の人たちが在籍していた事情があるとは思います。
これらを踏まえ、仕組みを改めれば、5000台規模で十分やりようはあるのかもしれません。
とは言え、自動車販売は莫大な資金が必要です。
40年以上の歴史を捨て、メーカーと子会社は撤退します。
広島は、マツダとフォードというメーカー間の資本提携があったので、余計に大きな衝撃が走りました。
突然の撤退は想像できませんでしたが、翻り、思いもよらないカタチでフォード車日本復活が起こることを期待したいと思います。