ポルシェ エクスペリエンスセンター東京
2021年秋、世界で9番目にできた最新ポルシェの体験施設・ポルシェエクスペリエンスセンター東京へ行ってきました。環境や安全など社会的背景が変わるなかで、高性能で高額な商品を訴求するのに「体験」に勝るものはないと思います。それを具体化したのが当施設です。
施設紹介
事前にネットで予約して、最新のポルシェを体験する施設。
私は品川から高速バスで木更津駅まで行き(約1時間)、木更津駅からタクシーで当施設へ行きました(約3000円)
バスの到着がギリギリになり、基本30分前到着を守ることができず焦っていたところ、センターから電話をいただき、タクシーで予約時間ギリギリ着になる旨をお伝えしました。
体験(エクスペリエンス)
タクシーで山道を走っていると、突然出てくるポルシェの看板。
施設入口には警備員が常駐し、タクシーでも乗客の名前を確認して入場が許可されるため、飛び込みでの施設見学はむずかしいかもしれません。
ドライビングエクスペリエンスは、基本的に経験豊富なインストラクター付の90分コース。今回は価格的にも性能的にも現実的なエントリーモデル・ケイマンをチョイスしました。
まずはインストラクターの横に同乗し、コースを体験。1周2.1キロのコースは、ニュルブルクリンクのカルーセル、アメリカのコークスクリューなどの有名コーナーを再現しています。このコースは元の地形を活かしアップダウンのあるトラックで、高低差のあるコーナーを体験できます(撮影は基本NGでした)
私を指導してくれたのは、レーシングドライバーの広田築さん。いよいよコースインですが、1周目はキープレフトでゆっくり(60キロくらい)走行。2周目から徐々にペースを上げて、他の車がいなければ何周でも走行することができます。
2.1kmの本格的な周回コースのほか 体験メニューずらり
● ローフリクション ハンドリングトラック
滑りやすいコンクリート表面を持つ周回コースで、アンダーやオーバーなど車両のコントロールをトレーニングすることができます。
● ダイナミックエリア
舗装された広大なオープンエリアで、スラローム、フルブレーキ、ローンチコントロールなどを体験することができます。
● キックプレート
地面に油圧プレートが埋められており、車両が通過する瞬間にプレート左右に動かし車をスピン状態に。散水で滑りやすい路面で車両コントロールをトレーニングします。
● ドリフトサークル
散水された低摩擦コンクリートの円周コース。アンダーステアドライビング体験やオーバーステアを活かしたドリフト体験も可能です。
印象的だったのは、ミドシップでのドリフト体験。エンジンが車体中心にあるため難易度が高いのですが、何回かトライする中で、3/4周くらいできた時は気持ちよかったです。
感想
90分のプログラムで、サーキット周回を中心に、ドリフト体験やスラロームやスピン体験など、ポルシェの高い基本性能を安全かつ論理的にエクスペリエンスできる施設でした。一番驚いたのはポルシェのブレーキ性能。効きはもちろん、高いフェード性能には惹かれるものがあります。いつかポルシェを買おうと本気で思う、そんな施設でありインストラクターさんでした。そ
”最新のポルシェが最良のポルシェ”とは、何か聞いたことがある言葉ですが、それを十分に体験できる施設です。
ケイマンは90分で49,500円。高いのか安いのか、人それぞれ感じ方があると思いますが、タイヤやブレーキほか車両メンテナンスが含まれ、またインストラクターの費用まで考えると私は納得の価格でした。あと保険代5000円は任意ですが、念のため加入しました。
その他
ポルシェエクスペリエンスセンター東京は、地域との連携にも力を入れています。災害時に、施設提供や車両の協力、地域住民への施設開放、そして地域の小中学校の給食で有機米使用への協力など、その活動は多岐に。地域貢献という視点も取り入れたSDG’s的な施設です。
最後に
プログラムを終えた後は、お土産として、コーヒーとバームクーヘンをもらえました。
世界を代表するスポーツカーブランド、ポルシェの最新モデルを、心ゆくまで体験できる施設・ポルシェエクスペリエンスセンター。
ポルシェの魅力は「百聞は一見に如かず」ならぬ「百聞は一”走”に如かず」です。その性能を引き出せる人には、この上なく魅力的なクルマです。
購入を検討している人はもちろん、憧れのポルシェの高性能を体験してみたい、という方にもおススメできる魅力的な施設でした。
写真/文 イオ ケンタロウ