遂に出た 半自動運転!
昨今高い注目を集めるアイサイトに代表される「緊急自動ブレーキ」ですが、その先には自動運転が控えています。
5月、アメリカのベンチャー電気自動車メーカー・テスラのモデルSで死亡事故が発生し、完全実用化には、事故責任の所在など、様々な壁があります。
そんななか、8月に発売される日産のセレナに、高速道路の単車線でのみ有効な運転アシスト機能「プロパイロット」が搭載されることが発表されました。
これは、車線にそってステアリング操作、アクセルワークをしつつ一定速度で走行できる機能。また前方のクルマが停止すれば停止しますが、車線変更は行いません。
対応速度は時速30~100km。ステアリングとアクセル、ブレーキ自動化は国産初となります。完全な自動運転ではないので、ハンドルから手を放すと、強い警告を受けるそうです。
「やっちゃえ 日産」というフレーズが印象的な最近の日産ですが、ついに半自動運転を大衆車・セレナで実現しています。
しかもクルマとしても、どんどん厳つく品がなくなっていくVOXYやNOAHに比べて、なかなか絶妙なところに収まっている、いいデザインだと思います。
自動ブレーキの今
さて、アイサイトとして自動ブレーキを普及させたパイオニアであるスバルは、この技術で追突事故を8割、事故そのものを6割減らすことに成功しています。
世の中エコエコと信じて疑わなかったなか、スバルは長らく「ぶつからない」ための予防安全技術を粛々と磨いてきました。
そして自動車事故対策機構(JNCAP)の自動ブレーキテストでも、スバルのアイサイト技術は高い評価を得ています。
一方、一重に自動ブレーキといっても、最も簡易な赤外線レーザー式から高価なレーダー、また様々なカメラによるものがあります。
最近の主流はレーザーとカメラ、またはレーダーとカメラを組合せた複合式。
自動ブレーキに消極的だったトヨタも、ここまで市民権を得てしまうと無視できず、トヨタセーフティセンスCやセーフティセンスPなど、ほとんどの車種に搭載するようになりました。
まだまだ進む安全技術!
世界的に見ると、安全の先駆者メルセデス・ベンツとボルボが進んでいるようです。
ボルボは、2020年までにボルボの新車での事故による死者をゼロにするという目標を立てています。
メルセデス・ベンツは昔から事故車を持ち帰り、衝突と安全の研究を長らくしているメーカー。自動ブレーキの世界でも、多数のレーダーとカメラを組み合わせて、高い安全性を実現。またもうすぐ発表される次期Eクラスでは、相当ハイテクな自動ブレーキ、自動運転技術を搭載してくるようです。
日産の「プロパイロット」で大きく前進しそうな自動運転技術。
一方誤作動や故障、経年劣化など、報じられない不安要素があるもの事実。
運転好きな自分としては、自動運転には全く興味ありませんが、超高齢社会や飲酒運転、過労運転などの解決策として、ますます発展することを期待しています。
写真はサイトより借用 文 イオ ケンタロウ