クルマの買い方/使い方2.0

自動車、電機など戦後日本を支えてきた製造業に陰りが出る中、所有から利用というシェアビジネスが活況です。

【サブスクリプションなど】

自動車ではトヨタのKINTOやボルボのスマボなど、月々定額のサブスクリプションプランが注目されています。これらは車両代はもちろん、税金や保険、車検整備代も含まれており、ガソリンと駐車場代を別で払えば毎月定額でクルマに乗ることができます。ほぼリースに近い内容ですが、事業主体がリース会社ではなくメーカーです。車検証の所有者はリース会社ではなくKINTOやディーラーで使用者はリースやクレジット購入同様契約者個人となります。

【残価設定型ローン】

これらのサブスクリプションやリースに加えて、昨今注目を集めるのが残価設定型ローン。3年後や5年後の車両の価値を予め差引いて乗るものです。例えば300万円のクルマの3年後の価値が40%の場合、諸費用は別として120万円を差引いた180万円を3年で支払うというカタチです。ただしリースやサブスクリプションとは異なり税金や保険は使用者が負担します。期間満了後は①新たな車両に乗り替え②乗り続ける場合は残額支払い③返却のいずれか。利用者は月々の支払いを抑えながら新しいクルマに乗れ、自動車会社は新しい車両乗り替えや比較的新しい中古車の入庫でマーケットの活性化を期待できるというものです。残価には保証型とそうでないものがあります。大体月に走行1000km、3年で36000kmで事故なしなどの条件をクリアすることが必須。場合によっては喫煙やペット、傷などでもマイナス査定になり追い金が発生することも。期間終了後のこともしっかり確認しての利用が大切です。

【向く人向かない人】

サブスクリプション、リース、残価設定ローンいずれもメリットは月々の支払いを抑えられることです。デメリットは事故や過走行でクルマの価値が下がった場合は負担が生じます。またカスタムなど自分好みの仕様にすることもオススメできません。つまり①走行距離が多い人②カスタムしたい人③気に入ったクルマに長く乗る人④事故の場合 などには不向きです。つまりクルマに執着はないけど、比較的いいクルマにお得に乗りたい都市の人に有利なプラン。毎日通勤で使う、趣味でハードに使うなどの方には向いてないかもしれません。

【まとめ】

サブスクリプションや残価設定型など新たなプランの登場は、別の視点から考察すると3年後5年後の車両価値がリアルになるということでもあります。スポーツカーや本格クロカンなど、趣味性が高いクルマは、普通に購入して一定期間後に売却した場合、残価率を高く維持します。よって予定や保証残価にプラスが出た場合、上乗せされるか否かも含めた確認が大切です。まとめると趣味性の高いクルマはこれからも所有が主流となるでしょうし、その方がお得な場合が多いと思われます。一方そうでないものはサブスクリプションやリースなどでお得に乗る人が増えそうです。カーシェアやレンタカーという手もありますが、乗りたいときにはクルマがない、または繁忙期で価格が高いなどの現実も。いつでも手元にクルマがあり、好きなクルマに乗れる自由はいいものです。そう考える人を絶やさないように、よりお得な乗り方提案や、自動車に関する高すぎる税金や保険を何とかして欲しいと思います。

文 イオ ケンタロウ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
And CAR 広島について

輸入車ディーラーのことやメンテナンスメニューのことなど、クルマのことなら何でもご相談ください。
概算見積りも、ディーラーに問い合わせることなく、メールで依頼ができるので簡単・便利!
AndCAR広島のサービスや情報に納得したら、お気に入りのクルマを契約。車検や保証のことなど、買ったあともフォロー。
皆さまの より良いカーライフをサポートします。