ワタクシが学生だった1994年、国内のガソリンスタンド数は6万件以上。その数はピークだったそうです。
このときすでにバブルははじけ、97年には世界初のハイブリッドカー「プリウス」が登場。ハイブリッドカーはハリウッドスターをはじめブームとなり、のちに搭載車種を増やしていきました。最近は電気自動車の登場や若者のクルマ離れ(特に都市部)も進んでおり、その消費減から、16年のガソリンスタンド(以下SS)数は3万1千件まで半減しています。急減のもう一つの理由は消防法の改正による、地下ガソリンタンクの設置基準強化による改修義務です。
ここ3-4年でスタンドの廃業・撤退は全国で加速度的に進み、SS過疎状況にある自治体が全国の約2割にまで増えてきています。
公共交通が発達した都市部では代替手段を確保できますが、山間部や過疎地にとってSSは電気やガスと同じ生活インフラです。
”脱石油”として、石油依存から脱出することが最近のトレンドです。欧州や中国では、内燃機関からEVシフトが進んでいます。
一方で灯油もふくめた”燃料”がこれほど生活に密着した環境のなか、20年でさらに半減すると困る人が多数でてきます。
ガソリンを仕入れ、石油税や揮発油税、さらには消費税と半分以上税金を課されるので、ガソリン販売はあまり利益がないそうです。
では、スーパーやコンビニの片隅に給油コーナーを作ればいいようにも思いますが、ガソリンは危険物なのでいろいろ問題がありそうです。
ならば、SSが産直市をはじめたり、高齢者向け見回りや宅配サービスをはじめるなど、その在り方を、地域ごとに探る必要がありそうです。
その名の通り、ガソリンスタンドから”地域のサービスステーション(SS)”へ。
今後主流となるのは、充電器なのか?水素スタンドなのか?いろいろ共存しながらシフトすることが考えられるなか、自動車への依存度が高い地方こそ、新しいSSのモデルをつくれたら面白いと思います。
文 イオ ケンタロウ