クルマ好きレーサー「モリゾウ」さんが代表を務めるTOYOTAが、THE CONNECT DAYと題して、基幹車のクラウンとカローラスポーツの発表に合わせて、”コネクテッドカー”の本格展開をスタートしました。
これは「自動車をつくる会社から、移動に関わるあらゆるサービスを提供するモビリティ会社」への変革を意味するそうです
何ができるのかと言うと、これまでもLEXUSで実現していた”Helpサービス”など、オペレーターに接続して案内サービスを受けたり各種遠隔操作を受けたり、事故時の緊急車両配車サービスを進化させたり、LINEのサービスを介して、愛車と会話したりできます。
またMSPF(モビリティ・サービス・プラットフォーム)に接続し、車両状態を常時モニタリングすることができます。事故や故障の状況を速やかに把握し、緊急車両を手配したり、AI音声エージェントが取扱説明書を読むことなく状況を解説してくれます。また車両状況を販売店にフィードバックすることもできます。これらサービスもLEXUSでは一部実用化されていたようですが、今回は「すべてのトヨタ車に標準装備する」と宣言したのです。
コネクテッドカーは、”自動車業界の究極のマーケティング調査”システムと言えそうです。
トヨタの国内新車販売は、年間100万台規模なので、今後ものすごい数のユーザー需要や運転状況、さらには道路需要まで把握できます。さらにはディーラーの技術レベルや整備の入庫まで、クルマを介して直接把握できそうです。
膨大な車両データとユーザーニーズから、モビリティに関するすべての主導権を握る。
LEXUSやプリウスPHEVで温めた技術を進化させ、圧倒的販売台数を持つ、”すべてのトヨタ車に搭載する”ことで、私たちのカーライフはどう変わるのでしょうか?大きな母数を持つトヨタが、選択制でなくすべてのクルマに標準装備することで、モビリティ社会の在り様は大きく変わることになりそうです。
文 イオ ケンタロウ