フランスの自動車メーカーとして、オシャレ路線を邁進するメーカー「プジョー」。
そのルーツはコショウを挽くためのペッパーミルやコーヒー豆を挽くコーヒーミルにあります。歯のあたりを正確に行うために精度の高い技術が求められ、プジョーのそれは現在も一級品として世界中で愛されています。
自動車を世界で初めて世に送り出したのは、メルセデス・ベンツと言われますが、蒸気三輪として19世紀後半にいち早く発表したのはフランスのプジョー。世界最古の自動車メーカーでもあるのです。
また、フランス発 世界を代表する独創的な自動車メーカーであるシトロエンは1919年に創業、1976年にプジョー傘下に入っています。シトロエンのマークはダブルシェブロンと呼ばれ、アンドレ・シトロエンが財をなしたギアをデザインしています。
プジョー/シトロエンはPSAグループとして、部品の共有化などを進める一方、それぞれの個性は活かしながら現在までうまくすみ分けしています。
そして2009年にはDS(ディファレント スピリット)という高級路線のシリーズ車を発表。
トヨタとレクサスのように、シトロエンの高級ブランドとしてDSは位置づけられ、2014年には一つのブランドとして独立。PSAグループは、プジョー/シトロエン/DSの3ブランドを展開しており、フランスや中国でDSは成功を収めています。
プジョー/シトロエンは単にオシャレなだけのクルマメーカーではありません。
クルマの性能はモータスポーツで鍛えられると言われますが、世界ラリー選手権など、その過酷な戦いに出場し続けています。
ファッションの街・パリを拠点とする自動車メーカーのプジョー/シトロエンですが、石畳の街で骨格を鍛えられ、モータスポーツでも活躍する高性能車でもあります。
荒れた路面でも乗り味がソフトなのが特徴で、その独特の乗り味は「猫足」などと呼ばれています。
最近は本場のディーゼルエンジンも輸入を開始し、ますますそのラインナップが充実。
フランス車の良さは、最新でなくでも魅力が褪せないことです。敢えて古い型が好きで乗っているひとが多数おり、長く乗れるブランドです。
最近のモデルは、エンジンのタイミングベルトにチェーン式が増え、メンテナンスもロングライフなりました。少し女性的なイメージもあるプジョーですが、歴史もあり、独自の哲学や乗り味を持つことなどから、実はいろんなクルマを知り尽くした”くるまツウ”が選ぶブランドでもあるのです。
文 イオ ケンタロウ 写真は一部サイトから借用